経審 W点・監理技術者講習受講者の加点についての改正


令和4年8月から令和5年8月にかけて、経審の加点について6点の改正が行われます。

    1. 監理技術者の講習受講について、加点可能期間の改正【令和4年8月15日以降の申請から】
      改正前:講習受講から5年間加点可能
      改正後:講習を受講した日の、翌年の開始日から5年間加点可能
      例えば令和1年3月に講習を受けた場合、これまでは令和6年2月まで5年間ぴったりの期間が加点対象でした。
      改正後は、令和1年3月に受講すると令和6年12月までが加点対象になります。
      ※令和3年1月に監理技術者講習期限が同じように延ばされる改正が行われています。内容的には同じですが「経審加点」という側面で改正が行われていなかったので、整合性を取るために追加で改正された内容です。

 

    1. ワーク・ライフ・バランスに関する取り組みの審査基準及び評点【令和5年1月1日以降の申請から】
      えるぼし、くるみん、ユースエールなど、働く人に優しい会社かどうか?という認定を受けている会社が評価されて加点対象になります。
      就業規則などの整備等が必要になりますので、社労士さんにご相談ください。

 

    1. 建設機械の保有状況の改正【令和5年1月1日以降の申請から】
      これまでの加点対象:ショベル系掘削機・ブルドーザー・トラクターショベル・モーターグレーダー・移動式クレーン(つり上げ荷重3t)・大型ダンプ(土砂運搬が可能な最大積載量5t以上)
      追加される加点対象:ダンプ・ダンプフルトレーラ・ダンプセミトレーラ(土砂の運搬が可能な全てのダンプ)
      締固め用機械・解体用機械・高所作業車(作業床の高さ2m以上)
      追加される機械、持ってたわ!という場合は、ラッキーです。
      P点アップご希望の場合は、書類を整えて加点しましょう。

 

    1. ISO9001かISO14001かエコアクション21を取得していれば加点【令和5年1月1日以降の申請から】
      ISO系はお金も労力もかなりかかってきますが、エコアクション21は比較的取りやすいと言われている環境配慮に関する認定です。
      SDGsが世界のスタンダードになりつつある今、企業力強化のために環境への取り組みしてみようかな!という方は是非トライしてみてください。
      ちなみに兵庫県・西宮市の工事入札参加資格申請では、ISO9001・ISO14001・エコアクション21が主観点の加点項目にもなっています。
      自治体によってはこのように別の側面からも評価アップが見込めます。三田市など、主観点が無い自治体もあります。
      ※今後変更の可能性もあります、令和4年8月時点の情報です。

 

    1. 建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況【令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請で適用】
      CCUS(建設キャリアアップシステム)を現場に導入して、「ピッ」と読み込めるカードリーダーを設置する体制を取れている場合が加点対象です。
      会社が扱う全ての工事(民間工事含む)で実施できたか?全ての公共工事で実施できたか?も加点要件になります。
      高額な現場を年に数件扱う、という体制の会社さんなら現実的ですが、細かい工事がたくさんある場合はなかなか大変かもしれません。

 

    1. 改正時期及び総合評定値算出係数の改正【令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請から】
      ライフワークバランスの点や、CCUSの点が追加されることで、経審点全体の割合バランスが変わります。
      なので、今回の改正で追加された項目に対して特に対策をせず、例年通りの売上高・加点項目で申請すると「あれ?いつもと同じ成績のはずなのに、前より点数下がった?」となってしまう可能性があります。驚かないでください。

 

各項目の詳細は、国交省の資料でご確認ください。↓