建設業許可は行政書士に頼んだ方が良い?
建設業許可、経審、入札参加資格、CCUS、等々・・・ 建設業を営むために、避けては通れない事務作業の数々があります。
「これって、自社でもできる?自社でやった方が良くない? でも、行政書士に頼んでいる仲間が多いしな・・・ぶっちゃけどうなの」
手続きが必要になったとき、みなさん一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
行政書士に頼む、メリット・デメリットを一緒に考察していきましょう。
行政書士に頼むデメリット
- まずは費用面です。やはり行政書士に依頼する以上、報酬は発生します。もし人員にゆとりがあるのであれば、手が空く時間を埋められますし、行政書士報酬もかからなくなります。
- 行政書士に依頼するとなると、書類の引継ぎや、ヒアリングに対応して頂く必要があります。どんな工事でしたか?工期はいつですか?会社の状況にお変わりありませんか?など、自社スタッフであれば分かることも、改めて共有して頂く必要があります。
- 建設キャリアアップシステムなど、ちょこちょこ更新しなくてはならないもの(健康診断受診日や、資格の追加など)は、行政書士に毎回頼むのも手間ですし、簡単な作業であれば自分たちでできる方が、機動性があって管理がしやすいです。
行政書士に頼むメリット
- 行政書士費用がかからない、と言っても、自社の社員にも人件費はかかっています。建設業法、許認可、各種手続きを調べて勉強する時間を考えると、結局、見えない結構な人件費がかかっている可能性があります。
- 自社のスタッフのかたも、建設業法や許認可・経審だけをやっているわけではありません。他にも大切な仕事がたくさんありますよね。その点、建設専門の行政書士は、毎月毎日、許認可・経審のことばっかり考えているので、笑 情報収集のアンテナもしっかり立っていて、自ずと専門性は高くなります。
- 自社の担当スタッフが万が一退職してしまうと、えらいこっちゃです!人ですから、やはり何があるか分かりません。とはいえ、スタッフが辞めたから建設業許可切れました、入札参加資格申請忘れました、と説明しても、建設業法や役所は許してくれません。
行政書士に外注する体制を取ることが、リスク分散にもなります。 外注する体制さえとっておけば、例えば今まで頼んでいた行政書士が何かの理由でNGになってしまっても、他の行政書士にスムーズに頼むことができます。
※但し、急に前の行政書士と連絡が取れなくなって、過去の申請書の控えが手元にない、というのは結構困ってしまいます。必ず、申請が終わったら、申請書の控えは受け取って自社で管理するようにしてください。行政書士に預けっぱなしはときにリスクになります。 - 担当スタッフの向き不向きもあります。
きちんと勉強して期限管理もしっかりやってもらえる方に任せられたら問題ありませんが、社長はスタッフに任せていたつもりでも「忘れてた!」となったら取り返しがつきません。そしてこれは結構、あるあるです。
毎月発生する業務であれば起きにくいですが、1年・2年・5年に1度、という飛び飛びの話なので、期限管理をしっかりしないと、気づいたら無許可で営業してた!ということもありえます。
行政書士事務所にもよりますが、弊所では期限管理までがご依頼と考えていますので、しっかりリマインドします。 - 第三者の目で会社が請けている工事や状況をみることで、知らず知らずのうちに違法状態になっていることも、気づいて、軌道修正していくことができます。
「4,000万を超える工事請けてます!?4,000万を超える工事は専任性があるので、技術者が1人しかいないのに同時期に他の工事を請けるのは違法なのです・・・」等、悪気なくやっちゃってる、ということは結構あります。 まずはそれが違法状態であることを、誰かに教えてほしいですよね。
※上記専任性については、令和6年末以降に改正される予定です。こうやってチョコチョコ改正があるのも、自社で追いかけるのは大変です。
そんなこんなで、メリット・デメリットを考えてみましたが、やはり、許認可申請業務は、行政書士に頼む方が、結果的にコスパはいいと思うのです。 餅は餅屋です。
想像してください・・・内装工事の経験のない栗山が「うちの事務所の床、自分で張り替えてみようと思うんです!」と言ったら、どう思いますか? いや、ホームセンターで材料買ってきて、YouTubeでも見ながらやったらできんこともないやろうけど・・・ちょい、やめときや?と思いませんか。笑
まとめると
弊所では、お客様の規模・キャパ・状況に応じて「これは自社でやって頂いた方がいい」と思う内容のものは、自社でできるようにサポートさせて頂くこともあります。
例えば建設キャリアアップシステムは、登録はやりますが、簡単な変更はやり方をお伝えしますのでトライしてみてください、だったり。
経審はやりますが、入札参加資格申請は自社でやってください、だったり。
もちろん、小さなことでも弊所でさせて頂けると有難いは有難いですが、自社でするのがベストな内容については正直にお伝えします(^^)
というわけで、押し売りはしないので、安心してご相談ください!